後日―――
あろうことか、あの唯が帰ってきた…
しかも勝手に俺の部屋で寝泊りするとかゆーことになって。
家電が調子悪かったせいもあって、アッサムには連絡が遅れた…。
おかげで二人は玄関先で鉢合わせるハメに(でかくなってて良かった…)。
一樹には以前適当に事情を作って話したけど、唯は初めてアッサムに会うわけで―――
「お兄ちゃまのステディ?」
「…違うと分かっててその手の突っ込みはよせ」
冗談でも冗談じゃない。
「二人で住んでるの? こんな狭い部屋に」
「狭くて悪かったな!」
「…ドコに寝てるの?」
…思わず。つい。
「ふーん、二人で一緒に寝てるんダ…」
二人してロフトの上を指差して―――
(いや、実際のとこコイツが小さくなって一緒に寝てるんだが
(布団出すのめんどいから))
「違う! おれが下だ!」
「そうだ! 俺が上だ!」
「ふーん、お兄ちゃまが上なんダ…」
「…唯ちゃん…その含みのある言い方よしなよ…」
「それは違う」
「「「え?」」」
「位置が下だろうと、体位によって問題はない」
「は…」
「単純に上とか下で攻受は決まら―――ぐわっ」
「……貴様……ど・う・し・て・も・殺されたいらしいな…」
「おっ、落ち着けハルカ冗談だ!」
「出て行け!! ていうかむしろ死ね!!」
「…セッキョーされてるね」
「うん。セッキョーされてる」
こうして憐れアッサムは、主夫(飯当番)だったにも関わらず、
奈子の家へ追い出されたのでありました。
<おわり>
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